羽生総合病院(埼玉県) がん薬物療法認定薬剤師 城西大学卒

なぜ資格を取得?

薬剤師が抗がん剤調製をすることに今でこそ何の疑問も抱きませんが、わたしが資格を取得した時代は医師や看護師が素手で調製していました。レジメン管理もされていなかったので、適切な制吐薬が投与されず、嘔吐に苦しむ患者さんがたくさんいました。そんな中、業務を改善して患者さんが安心して治療を受けられる環境をつくりたいと、資格の取得に動きました。

わたしの目標

  • 2018年の新築移転に向けて地域に誇れる病院をつくること。
  • 地域に誇れる病院をつくること。
  • 1年に1個くらい「ガンプラ」をつくれるだけの余裕を持つこと。

就活中の皆さんへ

最近の薬学生はモチベーションが高く、認定資格の希望を持っている方も多いと思います。将来に不安を抱えている人もいると思いますが、わたしが「がん薬物療法認定薬剤師」を取得したのは30歳を過ぎてからです。沖縄や徳之島では、スキューバダイビングに打ち込み、新潟の山北ではアフターファイブにスキーをしていました。薬学的な知識を身に付けて、土台が出来上がっていれば、さまざまな認定資格に挑戦できると思います。

先輩の 1日を見てみよう!

  • 7:45~ 出勤・化学療法の予約の確認 1週間の予定患者さんのリストを電子カルテで発行します。
  • 8:45~ 外来化学療法カンファレンス 医師と看護師、薬剤師が患者さんの状態を一緒に確認していきます。減量やレジメンの変更なども含めてあらかじめ話し合っているため、情報伝達がスムーズです。
  • 9:30~ 抗がん薬調製・服薬指導・副作用チェック 化学療法が決まった患者さんが治療センターにやってきます。薬剤師も血液データや前回の副作用の記録を確認して妥当性を判断します。また、服薬指導の中でサポーティブケアを検討し、医師に提案します。採用率は結構、高いです。
  • 13:00~ 昼食 患者さんが多いときは午後3時になってしまうことがあります。疲れ果てて食堂に向かうと、そこには既に夕食が準備されています。
  • 14:00~ 新規化学療法導入の患者への指導 新規に化学療法を導入する患者さんに時間をかけて丁寧に治療を説明します。特に副作用の説明がメーンで、例えば脱毛を伴う抗がん剤を使用するときには、本物のウィッグ(かつら)を見せながら説明します。
  • 16:00~ 指導内容の記録・電話相談 カンファレンスの議事録をつくりながら、この日の指導内容を記録していきます。自宅へ戻った患者さんからの電話相談にも乗ります。質問の多くは軽微な内容ですが、入院に至るケースもまれにあるので、自宅へ戻ってからのサポーティブケアは大切です。